はじめに
この記事では、華やかで独特な雰囲気が魅力のレトロアニメ風イラストの作り方を紹介します。ibisPaint(アイビスペイント)というペイントソフトを使用して、手順を追って画像を加工し、レトロな雰囲気を醸し出す方法を詳しく解説しています。それでは、さっそくその手順を見ていきましょう。
特定の色を重ねてレトロな色合いにする方法
まずは、レトロな色合いをつくる方法から見ていきましょう。ここでは、解説図の色を使って重ね塗りし、レイヤーのブレンドモードを調整して雰囲気を出す方法を紹介します。
新規レイヤーを追加し、解説図の色で塗りつぶす
加工前のイラストに新規レイヤーを追加し、解説図の色で全体を塗りつぶします。ここで重要なのが、レイヤーのブレンドモードを「差の絶対値」に設定し、不透明度を11%にすることです。また、別の新規レイヤーを追加して同じく解説図の色で塗りつぶし、レイヤーのブレンドモードを「乗算」に設定し、不透明度を85%にします。これで、レトロな色合いが表現されます。
重ねた色を調整し、コントラストを下げる
レイヤーウィンドウから「全結合を追加」を選択し、レイヤーのブレンドモードを「反転」に設定します。そして、不透明度を5%にして、全体のコントラストを下げ、よりレトロな雰囲気を演出します。
アンシャープマスクで輪郭を鮮明にする
次に、アンシャープマスクを使って輪郭を鮮明にし、より美しいレトロアニメ風イラストに仕上げる方法を見ていきましょう。
全結合を追加し、アンシャープマスクを適用する
レイヤーウィンドウから「全結合を追加」を選択し、フィルターから「ぼかし」を選択し、さらに「アンシャープマスク」を選択します。ここで、半径を5px、強さを70%に設定し、実行します。これにより、輪郭が鮮明になります。
グロー効果でアニメっぽい雰囲気を出す
グロー効果を使えば、イラストにアニメーションのような幻想的な雰囲気を与えることができます。この手法もレトロアニメ風イラストに効果的です。
全結合を追加し、ガウスぼかしを適用する
レイヤーウィンドウから「全結合を追加」を選択し、フィルターから「ぼかし」を選択し、「ガウスぼかし」を選択します。半径を10pxに設定し、実行します。レイヤーの不透明度を27%に調整し、グロー効果を作り出します。
セルの重なりっぽく見せる方法
セルアニメ風に見せる方法を紹介します。この方法は、輪郭検出を使用し、セルの重なりっぽい雰囲気を再現します。
全結合を追加し、輪郭検出を実行する
レイヤーウィンドウから「全結合を追加」を選択し、フィルターから「色調整」、「輪郭検出」を選択します。アルゴリズムに「膨張差分」を選び、黒側を0%、白側を93%、中間値を46%に設定し、実行します。さらに、選択した輪郭を移動変形ツールで右下に1pxずつ移動させます。最後に、レイヤーのブレンドモードを「乗算」に設定し、不透明度を28%にして完成です。
画質を悪く見せる方法とノイズの追加
レトロアニメ風イラストは、画質があえて悪く見えることが特徴の一つです。以下では、画質を悪く見せる方法とノイズを追加する方法を解説します。
すりガラスで画質を悪く見せる
レイヤーウィンドウから「全結合を追加」を選択し、フィルターから「ぼかし」を選択し、「すりガラス(普通)」を選択します。半径を7px、ばらつきを107%に設定し、実行します。レイヤーの不透明度を25%に設定することで、画質が悪く見える効果が得られます。
ノイズの追加でレトロな雰囲気を強調する
新規レイヤーを追加し、レイヤーのブレンドモードを「オーバーレイ」に設定してから、フィルターから「アート」、「ノイズ」を選択します。グレースケールでタイプを選び、強さを17%、量を70%に設定し、実行します。続いて、カラーでタイプを選び、強さを30%、量を5%に設定し、実行します。レイヤーの不透明度を75%に設定することで、ノイズの効果が調整されます。
まとめ
この記事では、ibisPaintを使用してレトロアニメ風イラストの作り方を紹介しました。特定の色を重ねることでレトロな色合いを作り出し、アンシャープマスクやグロー効果を使って独特な雰囲気を表現します。また、セルアニメ風の重なりや画質の悪さ、ノイズの追加によって、よりリアルなレトロアニメ風イラストを作成することができます。ぜひ試してみて、自分だけのオリジナルレトロアニメ風イラストを楽しんでください。